前回、2つ見てきた映画のうちディズニーピクサーの「リメンバー・ミー」を見た感想を書きました。
そしてもう1つが、ウルトラマンジードの劇場版「つなぐぜ!願い!!」。
初めて本格的に見始めたウルトラシリーズで、映画も楽しみにしていたのでリメンバーミーと一緒に見てきました。
今回はもう1つの映画「ウルトラマンジード つなぐぜ!願い!!」のネタバレあり感想・評価を書きたいと思います。
ネタバレありなので、未視聴の方はブラウザバックを推奨します。
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史上最大の侵略 in 沖縄
今回の映画に登場した敵キャラはギルバリス。
かつて宇宙の平和のために惑星クシアで開発された人工知能だったが、クシアの人々に反旗を翻し、知的生命体を多くの矛盾を抱え、宇宙の平和を脅かす存在と判断し排除すべく行動を開始した。
惑星クシアの人々を滅ぼし、惑星をサイバー化した後は知的生命体の住む惑星にギャラクトロンを送り込み、知的生命体を滅ぼす傍らで、彼らにとって唯一の抑止力である「赤き鋼」ことギガファイナライザーを持つ惑星クシアの科学者の娘アイルを探していた。
ただでさえ強敵のギャラクトロンをほぼ無限に生み出せるうえに、ギルバリス自身もウルトラ戦士の光線技が通用しない上に惑星をサイバー化して逃げることのできる強敵。
つまりギルバリスはこれまでウルトラ戦士を苦しめてきたロボット怪獣ギャラクトロンの親玉であり、オーブの世界の地球に転送された個体もギルバリスの目的のために送り込まれたということですね。
ジードやゼロもギャラクトロン(こちらは伏井出ケイが怪獣カプセルとライザーを使って召喚した)と激戦を繰り広げており、ギルバリス及びギャラクトロンは本作に登場する3人のウルトラ戦士と因縁の相手ということになりますね。
本作はジードの成長やオーブとの共闘がメインになっていますが、そのどちらにも縁があるギャラクトロンにフューチャーした敵をぶつけてくるなんて、スタッフもなかなか粋なことしますねw
ちなみに、ベリアルの武器として使用されていたギガバトルナイザーもクシア人が開発したもので、赤き鋼とは対になる存在。
ギガファイナライザーの情報が初めて公開されたとき、ベリアルのギガバトルナイザーと形が似てるみたいなことを言ったような気がしたんですが、やはり私の予想通り関係性大ありでしたね。
そう考えると、惑星クシアは今回登場するウルトラ戦士(ゼロ、オーブ、ジード)と間接的に関わっており、皮肉というかジードが赤き鋼を手にするのも必然だったのかもしれません。
ジードが死ぬ時!地球は消滅する!
そんなギルバリス率いるギャラクトロン軍団がついにリクたちの地球に侵略を開始。
ベリアルという大きな脅威が消え、ゼロが再びウルティメイトフォースゼロのなかまたちいる宇宙に戻った後でも単身怪獣と闘い続けているジードは、「この脅威から人々を守れるのは自分しかいない」という信念にこだわりすぎるあまり暴走してしまう。
結果、赤き鋼の奪取のために沖縄侵略に本腰を入れ始めたギルバリスが差し向けたギャラクトロンMk2に対し、共闘していたオーブやゼロを消滅の一歩て枚まで追い込み、町の人々を守れなかったことで「僕はヒーローじゃない!」と自暴自棄になってしまう。
後にベリアルの力となるギガバトルナイザーを生み出したものとして、そしてギガファイナライザーを託す者としてずっとリクを見守ってきたアイルは、「ギガファイナライザーを使いこなせるのはあなただけ」と説得するが、再びギャラクトロン軍団が沖縄に転送される。
つなぐぜ、願い!
一度リクがジードに変身したら20時間は変身できない上に、今は戦意喪失しておりまた再び立ち向かえるかどうかは分からない。 そんなリクに再び勇気の火を灯すため、たとえ非力でもギルバリスの尖兵に立ち向かう星雲壮の仲間たちと先輩ウルトラマン。
ここでリクを励ますために、ジード各フォームの決め台詞で激励するのが見どころポイントの1つ。 これは熱い展開ですね。
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ライハ「覚悟を決めて!」
ゼナ「心の勇気を燃やすんだ!」
レイト「衝撃を魅せてやれ!」
ゼロビヨンド「お前に限界はねえ!」
オーブ「光り輝く希望を守れ!」
ぺガ「リクは自分の力で運命を変えた!」
そしてギャラクトロン軍団の攻撃からリクをかばって消滅したアイルは「あなたには仲間がいる」と伝え、彼女から希望を託されたリクはついに復活を果たし、その強き正義の心でついにギガファイナライザーを起動させ、最強の形態「ウルティメイトファイナル」へと変身し、オーブ、ゼロと共にギルバリスとの最終決戦に臨む。
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ギルバリスとの決戦の最中、「知的生命体は様々な矛盾に満ちている。 だからこそ滅ぼすべきである」と言うギルバリスに対し、ジードは「確かにみな間違いをおかすし欠点もある。 でもだからこそみな支え合って生きている」と反論。
それを証明するために仲間たち全員の欠点を赤裸々(?)に語るところもクスッとくるシーンであると同時に「お互いの欠点を補いつつ共に戦っている」というところを強調しているいいシーンでしたね。
劇中では特に触れられていませんでしたが、共に戦ったゼロもオーブもかつて大きな過ちを犯したことがあるため、より一層説得力のある言葉になりました。
ベリアルの野望のために生み出されたジード/リクは生まれた時から孤独で、そこからさまざまな人々の出会いを経て絆をつなぎ、一人前の戦士として成長してきました。
だからこそ、この「ウルトラマンジード」という作品において友情や人々の絆といったテーマはベストマッチで、この戦いを通じて仲間との絆を再認識した若きウルトラ戦士は、より一層成長したことでしょう。
英雄たちとの再会
ジードだけではありません。 本作ではゼロ、オーブ、そしてジャグラス・ジャグラーといった人気キャラクターもジードに負けない活躍を見せてくれました。
まずはみんな大好きジャグラーさん。 開始数分でいきなり登場したかと思えば、いつものエキセントリックな言動や怪獣と闘う正義のヒーローは飽きたから離脱したりと、全国のジャグラーファンを歓喜させました。
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ジャグラーだけではありません。 ジードと共に戦うゼロとオーブもジードに負けず劣らずの活躍を見せてくれました。
最もぐっと来たシーンが怒涛のフォームチェンジ。
オーブは映像作品中に登場したフォームチェンジ(スペシウムゼペリオン、バーンマイト、ハリケーンスラッシュ、サンダーブレスター、ライトニングアタッカー、エメリウムスラッガー、オーブオリジン、そしてオーブトリニティまで!)を披露してくれたし、ゼロもウルトラゼロファイト以来久々にフォームチェンジ(ウルティメイトゼロ、ルナミラクルゼロ、ストロングコロナゼロ、シャイニングウルトラマンゼロ、ゼロビヨンド)してくれました。
ジード本編ではゼロはほとんどフォームチェンジを見せなかったので、映画で積極的にフォームチェンジしてくれたのはある意味オーブ異常にうれしいファンサービスでしたね。
特に気に入ったシーンはサンダーブレスターに変身したオーブを見てジードが「似てる!?」と驚いたシーンと、暴走するジードをかばってオーブとゼロが消滅しかけた時、シャイニングウルトラマンゼロの時間逆行能力で復活するシーンですね。
共にベリアルの力を借りて変身するジードとサンダーブレスターとの絡みは映画公開前からファンの間でどうなるか気になっていたシーンの1つで、シャイニングは、変身解除後にレイトに憑依してエネルギーを蓄えたところも含めて個人的にファインプレーだと思いました。
そしてそして、ジード世界の宇宙のピンチに駆け付けたウルティメイトフォースゼロの面々も、サイバー惑星のバリアを破るために外側から攻撃するという、地味ながらウルトラ戦士の勝利に貢献(?)する活躍を見せました。
その他にも、ジードの世界にも日本太平風土記があったり、正義の心を持つ者に反応する赤き鋼をジャグラーが握って拒否反応らしきものが起こって「またこのパターンか…」とつぶやいたり、戦いが終わってジャンボットがリクに何か言いかけたりと、作品を知っているファンならニヤリとする小ネタ満載で、ジードをあまり知らない人でも楽しめる内容になっていたと思います。
ただ1つ不満だったのがロイヤルメガマスター。 リクが自分の使命にこだわりすぎて前が見えなくなったせいでしょうが、変身した直後にジードがサイバー空間にとらわれるという完全な出オチ要因になってしまいました。
ロイヤルメガマスターは、戦い方もかっこいいし玩具も面白く個人的に好きなフォームなので、ここら辺はちょっと残念に感じました。
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総合評価
というわけで劇場版「ウルトラマンジード つなぐぜ!願い!!」の感想をかなり滅茶苦茶ながら紹介しましたが、簡単に言えば見どころ満載で最初から最後まで飽きずに楽しめましたね。
1人で突っ走りすぎていたが仲間の絆を再認識し、みんなでギルバリスに立ち向かったジード、以前とまったく同じ姿を見せてくれたオーブとジャグラー、そしてファンサービス満載の戦闘シーンと、私にとっては嬉しいシーンばかりで大満足。
細かいところを探せば不満点も多少あるんですけど、それも気にならないくらい出来のいいストーリーと演出だったと思います。
欠点を抱えつつも前へ進むと宣言するジードがかっこよすぎて、本当にジードが好きでよかったと感じる映画でした。
ウルトラマンジードはもちろんのこと、オーブやゼロが好きな人でも十分に楽しめる内容になっていますので、興味のある方はぜひ劇場へ!